新人看護師が壁にぶつかる時期・悩みとは?

課題や実習に追われた看護学校、そして国家試験を経てようやく看護師になれたとホッと一息。胸ときめかせて病院へと足を踏み入れた初々しい新人の看護師を待ち受ける壁は想像以上に多いのがこの世界の鉄則です。

「新人」といわれる1年間はさまざまな体験をし、看護師が命を扱う現場であるという認識を目の当たりにする瞬間もあります。ここではそんな初心な新人であるからこそぶつかる悩みをご紹介いたします。

1、注射への恐怖

初めの難関は「注射」です。初めて医療行為を施すものとして患者さんに痛みを伴う行為を行うものとして一番初歩的なものです。初めは同期や先輩に練習で注射し、そこで先輩のGOサインがでれば次は患者さんへの本番です。

患者さんの中には「絶対に新人の子にはされたくない。ベテランの看護師に代わってくれ」と懇願してくる人もいます。新人だと悟られないように、震える手を隠し「大丈夫ですよ、ちょっとチクッとしますがすぐ終わりますからね」と優しく声掛けして緊張を誤魔化すのです。

緊張や恐怖が注射の失敗に繋がります。何度か経験すると慣れてくるのですが、初めてのときは忘れもしない思い出として記憶に残る恐怖心がありました。

2.怖い先輩看護師の存在

病院に勤務し1か月間はシャドウワークをし、先輩に付いて業務のやり方や記録の仕方、物品の位置などを確認します。担当の先輩が決まっていればいいのですが、病棟によっては日々新人担当の先輩が変わるところもあります。

そこで1日ハッピーかブルーかが決まってしまうほど、先輩との相性は需要です。優しい方もいれば終始粗探しに走る先輩もいます。まだ女性看護師が多いため、女のギスギスした雰囲気があるときもあり、新人のため「はい」しか言えない場合が多いことが初めの時期でのジレンマです。

また、先輩によって意見が違うことや、新人だから言わないだろうと職場の看護師の悪口を言ったり、新人はひとまとめで考えられているため人格もまだ知られていません。そのため反応しにくい際どいことを言ってくるのがこの時期に一番多い悩みなのではないでしょうか。

3、同期の嫉妬

3か月から4か月になると業務もだいぶ慣れてきて、要領がいい子や人当たりがいい子、一緒に仕事しやすい子は目立ってきます。そして、先輩から煙たがられている子や仕事が遅く暗い子などは職場でもまだ馴染めないケースが多いです。

そのため、もちろん仕事ができる子は可愛がられ、先輩からは扱いやすいと好かれますが、そうでない子は「なんであいつが」と嫉妬心が芽生えるのです。対して業務内容は変わらないのですが、なぜができる子とできない子を色分けしたようにはっきりとしてくるのです。

そのため同期間でもできる子はできる子で集まり勉強したりするようになり、そうでない子は別のグループを作ってしまいます。この現象は大人数(7名以上同期が同じ職場に配属されている)時によく起こることのようです。同期みんなで情報を共有できればいいのですが、なかなかそうはいかず、実力や評価に少しずづ差が出てくる時期でもあります。

4、学生時代よりも多い課題

配属された科での勉強ももちろん重要項目になってきます。医療行為を行う人間として最も必要なのがいざというときに動けることです。学生時代は全科をまんべんなく勉強するのですが、配属されたらそこの科についての勉強を徹底していきます。

もちらん、別の科の疾患を持ち合わせた患者さんが入院してくると、そのかたの疾患すべての成り立ちから勉強するのが新人に与えられた課題であり、仕事です。

日中は患者さんへのケアをし、家に帰ると今日わからなかった医療用語や疾患・病態を調べ、次の日に先輩または師長さんに提出するのです。

それも看護学生時代にしていた勉強とは違い、なぜこの病態になるのか解剖生理やまた細胞レベルまで考えを落とし込まないといけないのです。患者さんに何かあったときにどのような処置や対応をしなければならないのかを瞬時に理解しそれに備えることができるようにするためです。

5、求められる知識レベルがアップするとき

勤務し始めて半年以上たつと、求められる知識レベルが急にあがることがあります。例えば患者さんが急変した時などは顕著です。

どの病棟にも救急カートはあると思うのですが、救急カートの中に何が入っていて何がどのような作用があるのかを問われる時があります。またいきなり「新人さん。モニターつけてみて。」「心電図つけてみて」と言われることもあります。もちろん半年以上職場に通い、「救急カートの使い方は教えてもらっていません。モニターも教わっていません。だから分かりません。できません。」なんてことは口が裂けてもいえません。分からないのならただただ怒られるだけです。

勉強する機会や救急カートの中を見る機会をいくらでもあったはずです。そこで、看護師としての自覚や患者さんの命を預かっていることへの軽薄な気持ちをまざまざと思い知らされるのです。

6、ナースコールの対応に追われる

基本的にナースコール対応は新人のお仕事です。先輩にナースコールを取らせるようなことがないように、ナースコールが鳴るピッチは新人が持ち、ナースコール付近では新人が記録をし迅速に対応するという暗黙のルールがありました。

人数の少ない病棟では新人だけでは回らないこともあると思うのでそのルールが対応しないところもあるかもしれませんが、ナースコールに対応する頻度が高いと比較的に新人としての評価も高くなっていたようです。